小学校受験と自宅でのお手伝いには関係性があった！？

小学校受験では、面接の際の質問で「家ではどんなお手伝いをしていますか？」と訊かれることが多いです。定番の質問であることからも、学校側は自宅でのお手伝いを重要視していると考える方も中にはいらっしゃるかと思われます。そこで、本記事では小学校受験における自宅のお手伝いの効果と重要性について、ご紹介していきます。

自宅でのお手伝いがもたらす効果

後片付けや皿洗い、掃除など自宅でお手伝いをお願いすることによって、子どもは非常に多くのことを学び、成長していくことができます。使用する道具の名前や、なぜそれを行う必要があるのか、それぞれがどのように機能しているのかなど、お手伝いを行うなかで1つひとつの意味や理由を解説していくことで、子どもの興味・関心を惹き、夢中になってあらゆることを吸収していくことでしょう。

■まずはほめることが大事

子どもにお手伝いをお願いする場合、ときには作業がスムーズに進まず、もどかしい気持ちになってしまうこともあるかもしれません。しかし、小さな子どもに対して、お手伝いの成果を期待するのは間違いです。そのため、まずは成長のためと思い、子どもの実践したお手伝いがどんな結果になったとしても、たくさんほめてあげましょう。努力や過程、行動をほめることで子どもの自己肯定感が上がり、自信をもって何事にもチャレンジしていけるようになります。

お手伝いは時間の無駄という意見も…

受験合格を目標にしている方のなかには「勉強や他にもやることがたくさんあるので、お手伝いさせる時間がもったいない」と考えている方も多いのではないでしょうか。確かに、お手伝いをお願いすること自体は、受験と直接的な関係がないため、仮に面接でお手伝いのことを訊かれたとしても、それらしい答えをあらかじめ用意しておけば問題ないと思ってしまう気持ちも分かります。

しかし、今後の子供の成長においてお手伝いがもたらす効果は非常に大きいということも把握しておいてください。お手伝いをお願いするという行為には、子供の成長や学習においてプラスとなる要素が数多く含まれています。そのため、受験に専念したいからと言って、お手伝いで得られる効果を度外視してしまうのは、非常にもったいないとも考えられるでしょう。

お手伝いを通してわかるありがたみ

普段、自分のために家族が行っている家事や作業などを実際に体験してみることで、子どもはそのありがたみや苦労を実感できるというのも、お手伝いで得られる大きな学びの一つです。家族が日々経験する家事の苦労や大変さを肌で感じることで、子どもは自分以外の他人をいたわる心が芽生え、人に優しくすることができるようになります。

また、お手伝いのなかで親に「ありがとう」「助かったよ」などという言葉をかけられた場合、それがどんなに些細なことであったとしても、子どもは、自身が家族の役に立って必要とされていると強く感じるようになるものなのです。お手伝いのなかで気づいた、人の役に立てる喜びというのは、やがて成長して社会へ出ていく際に必要となる「社会貢献」の考えの下地にもなります。

■自発的に行動できるようになる

お手伝いの1つの目標としては、子どもが指示を待つのではなく自ら考えて行動できるようになることです。お手伝いをとおして、自分の役割や誰のためにやっているのかということを理解し、自発的に考えながら行動できるように導いてあげましょう。また、お手伝いがもたらす子どもの変化に対しては常に敏感に察知し、その都度、しっかりとほめてあげることも大切です。

自宅でのお手伝いと小学校受験の直接的な関係性は薄いと言えるでしょう。しかし、お手伝いは子供の成長や学習において、非常に大きな効果をもたらし、将来社会に出て重要となる「社会貢献」という考え方の基盤作りにもなります。小学校受験のためだけではなく、今後の子どもの成長のため、積極的にお手伝いをお願いしてみてはいかがでしょうか。